30秒で分かる結論

スマートフォンを売却・下取り・譲渡する前は、①必要なデータのバックアップ、②各種アカウントからのサインアウトさいんあうと、③本体の初期化、の順番で作業します。この順番を間違えると、初期化後に自分のアカウントでロックがかかって使えなくなったり、逆に個人データが消えないまま次の人に渡ってしまったりします。

まず初めに

初期化ボタンは気持ちがいい。押した瞬間、仕事をした気になる。だが順番を間違えたその達成感は、たいてい後悔とセットでやってくる。※個人の感想です

iPhoneの場合

Appleの公式手順では、「設定」アプリから写真やデータをiCloudにバックアップし、次に「あなたの名前」の項目からApple IDあっぷるあいでぃーをサインアウトします。そのうえで「設定」>「一般」>「転送またはiPhoneをリセット」>「すべてのコンテンツと設定を消去」を行うと案内されています。

サインアウトを忘れたまま初期化すると、Appleが端末を守るための「アクティベーションロック」が働き、次の使用者が自分のApple IDでしかロックを解除できなくなる場合があります。手放す前にサインアウトまで終えているかを必ず確認してください。

a smartphone showing a backup progress screen before a factory reset, clean flat illustration, no text or logos

Androidの場合

Googleの公式手順では、Androidスマートフォンは「設定」から出荷時設定しゅっかじせっていにリセットできます。Googleは、リセットによって端末内のデータは削除される一方、Googleアカウントに保存された写真や連絡先などはリセット後も残ると説明しています。事前にGoogleアカウントへバックアップしておくと、機種変更後の引き継ぎがスムーズです。

Androidも、Googleアカウントを端末からログアウトしないまま初期化すると、他のアカウントでのログインが制限される保護機能が働く場合があります。iPhoneと同様、サインアウトの状態を確認してから初期化することが大切です。

初期化だけでは消えないものにも注意

おサイフケータイやSuica、PASMOなどの電子マネー情報は、本体の初期化だけでは完全に消えない場合があります。売却先やキャリアショップの案内に沿って、専用の手順で消去する必要があります。また、LINEなど機種変更の引き継ぎ設定が必要なアプリは、初期化の前に手続きを済ませておきましょう。

キャリアショップでしかできない作業もある

おサイフケータイの残高やICチップ(FeliCaチップ)の情報は、本体の初期化だけでは完全に消去できない場合があります。利用者自身での消去が難しいケースでは、契約している携帯電話会社の店舗で、専用の手続きによるチップの初期化が必要になることがあります。売却や譲渡を予定している場合は、事前に契約先のサポート窓口で必要な手続きを確認しておくと、当日になって慌てずに済みます。

SIMカードやeSIMの扱いにも注意が必要です。物理SIMは取り外して自分で保管し、eSIMを使っている場合は、機種変更前に新しい端末への移行手続きを済ませておく必要があります。手続きの方法は契約している携帯電話会社によって異なるため、公式サイトやサポート窓口の案内に従ってください。

IT Postの見方

IT Postでは、スマホを手放す作業でもっとも起きやすい失敗は「初期化を先にしてしまい、バックアップやサインアウトを忘れる」ことだと考えます。順番さえ守れば、実はそんなに難しい作業ではありません。バックアップ→サインアウト→初期化。呪文のように覚えておいてください。