30秒で分かる結論
Googleアカウントの「セキュリティ診断」やLINEの公式ガイドは、いずれもアカウントの乗っ取り(第三者に不正にログインされ、勝手に操作されること)を、ログイン履歴や身に覚えのない送信履歴から見つけられると案内しています。GoogleとLINEの両方に共通する基本の対処は、パスワードの変更、見覚えのない端末のログアウト、二段階認証の有効化の3つです。すでに乗っ取られている場合は、公式ヘルプの手順に沿って、できるだけ早く対処することが被害の拡大を防ぐうえで重要です。
まず初めに
結論から言う。多くの人は、玄関の鍵は毎日きちんとかけるくせに、アカウントの「鍵」であるパスワードは何年も同じものを使い回している。しかも「password123」のような、鍵と呼ぶのもおこがましい代物だったりする。乗っ取り被害の多くは、突然襲ってくる高度な攻撃ではなく、こうした基本のゆるみに攻撃者がただ付け込んでいるだけだ。目新しさは何もない。だからこそ、今すぐ見直す価値がある。※個人の感想です
アカウント乗っ取りとは何か
アカウントの乗っ取りとは、パスワードの使い回しやフィッシング詐欺などによって、第三者が本人になりすましてログインし、アカウントを不正に操作する被害のことです。乗っ取られると、保存されているメールや写真を盗み見られるだけでなく、友人・知人に成りすまして金銭をだまし取ろうとするメッセージが送られるなど、被害が周囲にまで広がることがあります。
Googleのサポート情報では、身に覚えのないパスワード変更通知や、使った覚えのない場所・端末からのログイン通知が届いた場合、乗っ取りの可能性があるとして確認を促しています。LINEの公式ガイドも同様に、自分が送っていないメッセージが送信済みに残っている、友人から「様子がおかしい」と指摘される、といった状況を乗っ取りのサインとして挙げています。
Googleアカウントでの確認・対処方法
Googleのアカウントヘルプによると、まず確認すべきは「アカウントアクティビティ」です。Googleアカウントにログインし、セキュリティ診断のページから、最近ログインした端末や場所の一覧を確認できます。身に覚えのない端末やログイン場所があれば、その端末を強制的にログアウトさせることができます。
心当たりのない場所からのログインが並んでいるのを見つけた瞬間は、誰でもぎょっとするものだ。
すでに乗っ取られている疑いが強い場合、Googleは公式ヘルプの中で、パスワードの変更、二段階認証(ログイン時にパスワードに加えてスマートフォンへの通知などでも本人確認する仕組み)の設定、アカウントの復元用電話番号・メールアドレスが勝手に書き換えられていないかの確認を、対処の基本手順として案内しています。銀行情報や個人情報が保存されている場合は、それらが不正に使われていないかも合わせて確認するよう呼びかけています。
LINEアカウントでの確認・対処方法
LINEの公式ガイド「乗っ取り被害に遭わないために」によると、LINEでは複数の端末からログインすると、通常使っているスマートフォンに通知が届く仕組みになっています。この通知に心当たりがない場合、他の端末が自分のアカウントにログインしている可能性があります。
対処の基本は、ログイン中の端末の一覧から見覚えのない端末をログアウトさせること、そして可能な限り早くパスワードを変更することです。LINEの公式ガイドでは、パソコンやタブレットなど、スマートフォン以外の端末からのログインを許可する設定を、必要がなければオフにしておくことも、乗っ取り対策として有効だと案内しています。自力での対処が難しい場合や、すでにアプリにログインできなくなっている場合は、アプリ内の「設定」→「ヘルプ」→「お問い合わせ」から、LINEの公式サポートに問い合わせることができます。
初心者が知っておくべきこと
「二段階認証」とは、パスワードだけでなく、スマートフォンに届く確認コードや通知など、もう一つの手段を組み合わせて本人確認を行う仕組みのことです。攻撃者がパスワードだけを盗み出しても、二段階目の確認を突破できなければログインできないため、乗っ取りの被害を防ぐ効果の高い対策とされています。
パスワードは、複数のサービスで使い回さないことが基本です。1つのサービスから流出したパスワードが、別のサービスへの不正ログインに使い回される「パスワードリスト攻撃」と呼ばれる手口があるためです。サービスごとに異なるパスワードを設定し、覚えきれない場合はパスワードマネージャー(複数のパスワードを安全に管理してくれるツール)を使うことが推奨されています。
よくある質問
Q. 二段階認証を設定していれば、乗っ取りは絶対に防げますか。
Google・LINEいずれの公式ヘルプにも「絶対に防げる」という記載はありません。ただし両社とも、二段階認証はパスワードのみの場合に比べて不正ログインを防ぐ効果が高い対策として案内しています。
Q. 乗っ取られたことに気づいたら、周囲にも伝えるべきですか。
LINEの公式ガイドは、乗っ取り被害に気づいた場合、友人・知人に不審なメッセージが送られている可能性があるため、周囲に一声かけることを勧めています。金銭を要求するような不審なメッセージが自分の名前で送られていないか、周囲に確認してもらうと被害の拡大を防ぎやすくなります。
IT Postの見方
IT Postでは、乗っ取り対策の技術そのものは既にGoogle・LINEとも十分に用意されていると考えます。二段階認証も、ログイン通知も、何年も前から存在する仕組みです。問題は技術の有無ではなく、多くの利用者がその存在を知らない、あるいは「面倒くさい」という理由で後回しにしている点にあるとIT Postは考えます。特に、家族や友人になりすまして金銭を要求する二次被害は、乗っ取られた本人だけでなく周囲の人にも直接の実害を及ぼします。プラットフォーム側には、二段階認証の設定を促す通知をもっと積極的に出すなど、利用者の「面倒くさい」を減らす工夫を続けてほしいとIT Postでは考えます。※個人の感想です
今後どうなりそうか
パスワードに頼らない認証方式である「パスキー」の普及が進めば、パスワードの使い回しを起点とする乗っ取り被害そのものが減っていくと見込まれます。IT Postでは、これまでもパスキーの設定方法を取り上げてきましたが、GoogleやLINEの認証方式に大きな変更があった場合には、あらためて取り上げます。




