もう少し詳しく
APTは、英語の「Advanced Persistent Threat」の略で、日本語では「高度で継続的な脅威」や「標的型攻撃」と訳されます。不特定多数にばらまくウイルスメールとは異なり、特定の企業・組織・業界をあらかじめ定めたうえで、時間をかけて周到に準備し、長期間にわたって潜伏しながら機密情報の窃取などを狙う攻撃を指します。国家の支援を受けているとされる攻撃者集団が関わっているとされるケースも少なくありません。
どこで使われるか
APTという言葉は、政府機関、防衛・軍事関連企業、重要インフラ事業者、先端技術を持つ企業などを狙った攻撃キャンペーンを説明する際によく使われます。攻撃者は、標的の組織構造や取引先、従業員の情報などを事前に調べ上げたうえで、偽の求人情報や取引先を装ったメールなど、標的にとって自然に見える手口で接触してくることが特徴です。
身近な例
「フィッシング」が不特定多数を狙う網であるのに対し、APTは特定の獲物だけを狙う仕掛け弓のようなものです。たとえば、特定の企業の採用担当者や技術者を名指しで狙い、業務に関係がありそうな書類を装ったファイルを送りつけてくる手口は、APTでよく使われる典型的な接触方法です。
注意点
APTによる攻撃は、標的以外にはほとんど気づかれないように設計されているため、被害の発覚が遅れやすいという特徴があります。組織としては、不審なメールやファイルへの注意喚起だけでなく、侵入を前提とした多層的な防御(通信の監視、権限の最小化、更新プログラムの迅速な適用など)を組み合わせることが重要とされています。
