30秒で分かる結論

生成AIチャットボットは便利な一方、入力した内容の扱われ方はサービスによって異なります。個人情報保護委員会は、生成AIサービスの利用にあたり、氏名・住所・電話番号・マイナンバーなど、個人を特定できる情報の入力には注意が必要だと呼びかけています。入力した内容がAIの学習に使われる設定になっている場合、他の利用者への応答おうとうに影響する可能性があるためです。

まず初めに

チャットAIは友達のように話しかけてくるが、友達ではない。悩み相談のつもりで書いた愚痴が、どこかの誰かの回答に紛れ込む可能性はゼロではない。※個人の感想です

入力する前に確認したい3つのこと

1つ目は、個人情報保護委員会も指摘するように、氏名・住所・連絡先・マイナンバーといった、個人を特定できる情報をそのまま入力しないことです。相談したい内容がある場合は「Aさん」「B社」のように言い換えたり、「都市部」「地方」のように抽象的な表現に置き換えたりする方法があります。

2つ目は、勤務先の機密情報や取引先の情報です。IPA(情報処理推進機構)のガイドラインでも、業務で生成AIを使う際は、顧客情報や営業秘密を入力しないルールを組織として決めておくことの重要性が示されています。

a person typing into an AI chatbot with sensitive personal information icons being blocked before submission, clean flat illustration, no text or logos

3つ目は、サービスごとのプライバシーポリシーの確認です。入力内容がAIの学習に使われるかどうか、保存期間はどれくらいかは、サービスによって設定や既定値が異なります。多くのサービスでは、学習への利用を停止する設定が用意されています。

それでも心配な場合は

パスワードやクレジットカード番号、マイナンバーなど、悪用されると被害が大きい情報は、そもそも入力しないのが基本です。文章の言い回しや要約を手伝ってもらう用途であれば、固有名詞を伏せたり、架空の名前に置き換えたりしてから入力すると安心です。

学習への利用を止める設定もある

主要な生成AIサービスの多くは、入力内容をAIの学習に使わないよう設定を変更する機能を用意しています。名称や設定場所はサービスごとに異なりますが、多くの場合はアカウントの設定画面やプライバシー関連のメニューから変更できます。ただし、設定を変更しても、既に入力してしまった過去のやり取りにまでさかのぼって適用されるとは限らないため、変更前の入力内容には注意が必要です。

仕事で使う場合はルールがあるとなお安心

個人で使う場合と違い、勤務先の業務で生成AIを使う場合は、IPAのガイドラインが示すように、組織としてのルールがあるかどうかも重要です。顧客情報や営業秘密の入力を禁止する、出力内容を必ず担当者が確認してから使う、といった社内ルールが整っていれば、個人の判断だけに頼らずに済みます。勤務先にルールがまだない場合は、上長や情報システム部門に確認してから使うのが安全です。

IT Postの見方

IT Postでは、生成AIを安全に使うために特別な知識は必須ではなく、「この内容を知らない人に見られても困らないか」を入力前に一呼吸置いて確認する習慣が、もっとも実用的な対策だと考えます。送信ボタンは、コンビニのレジより気軽に押せてしまうからこそ、要注意です。